仮受金(前受金・預り金)、源泉所得税預り金の内訳書
取引先毎に相手先の名称、所在地、期末残高を記入します。
・仮受金について
内容が不明な現預金を預け入れた場合、最終勘定が確定するまでに一時的に用いる科目です。
決算時までに残らないようにするのが理想ですが、やむ得ない場合は残ってしまいます。
・前受金について
商品・製品の引き渡しやサービスの提供前に、内金、手付金などを受け取った場合に使用します。
実際にモノやサービスが完了したときに、売上に振り替えます。建設業会計の場合は「未成工事受入金」という勘定を使用します。
・預り金について
役員や従業員から一時的に金銭を預かっている状態で、将来その者に返金するかあるいはその者に代わって第三者が支払うべきものです。
預り金として、源泉所得税、特別徴収住民税、社会保険料など
預り保証金として、敷金や取引保証金など
『源泉所得税預り金の内訳』を記載する欄が内訳書の下にあります。
所得の種類の欄は、源泉所得税預り金となった要因を記入します。
例えば、
給与所得⇒給
報酬・料金⇒報
退職所得⇒退
利子所得⇒利
配当所得⇒配
非居住者等所得⇒非
ポイント
・仮受金は、一時的な借入金であるのに借入金に記載したくない場合が多い。そこが見られます。
仮受金(前受金・預り金)の内訳書のチェックポイント
仮受金、前受金として経理しているもののうち、売上等として収益に計上すべきものはないか
役員、株主、関係会社からの仮受金で不自然なものはないか
期末近くに発生した仮受金、前受金で不自然なものはないか
個別に前期と対比し、異動のないものはないか
期中減少のもので不自然なものはないか
仮受金の所在地の不明解なものはないか
長期間移動のない仮受、前受のものはないか
役員等からの仮受金については、その資金出所が明確か
<源泉所得税預り金の内訳のチェックポイント>
源泉所得税の預り金のうち、既に納付期限の到来しているものはないか